完璧なスキントーン(肌色)をシンプルに得る方法。by Color Grading Central [カラーコレクション、カラーグレーディング]

Color Grading Centralさんの動画をまとめました

今回は下のColor Grading Centralさんの The Simplest Way to Perfect Skintoneの動画を参考に、

自分の意見も交えつつ、英語が分からない方のためにまとめてみました。

 

英語が理解できる方は動画の方も是非チェックしてみてください。

ちなみにこの動画でColor Grading Centralさんが主に使っているソフトはDavinci Resolveですが、それ以外のソフトでも応用が利くノウハウです。

編集ソフトはなんでもいいよ!と伝える

前置き:カラーグレーディングにおいてスキントーンは最重要事項

カラーコレクション及びカラーグレーディングにおいて、色んなルールみたいなものがありますが、その中でも僕が個人的に一番重要だと思っているのがスキントーン(人肌)。

逆に言うと他のところの色が破綻していても肌色さえきれいならば観るに耐えられるとも思っています。

カラーコレクション、カレーグレーディングで何が大事ですかって聞かれたら真っ先にスキントーン、肌色を抑えておけって答えますね。画でまず違和感を覚えるのは肌だし、クライアントさんもキャストさんも肌の色さえ良ければ文句言うことはそんなない。それくらい大事。

ポスプロだけじゃなくて、もちろんこれは機材や撮影手法においても一緒のことが言えて、自分が結局良いと思えるカメラの機種はスキントーンが綺麗ですね。

逆に操作感が良かったり解像度が高くても、なんかイマイチだなって思えるカメラってスキントーンが悪いです。大抵、グリーンかマゼンタ被りがあってポスプロで大まかには治せるんですが、そうすると画の他の部分が破綻したりとトラブルが尽きない・・・あとはコーデックが弱いとそもそも色情報がないなんてことも。

Arri の Alexa LF

ARRIの色がきれいなんて言われるのもほとんどスキントーンが綺麗なゆえですね。

撮影時の照明やホワイトバランス等の設定をミスったりするとスキントーンがリカバリーできなくなって泣くことにもなります。

前置きは置いておいて、さっそく動画の方を解説していきます。

スキントーンを決めるのは LUMA (輝度) HUE(色相) SATURATION(彩度)

まずはじめにスキントーンを決めるのはたったの以下の三つの項目です。

LUMA (輝度) HUE(色相) SATURATION(彩度)

編集ソフトについているビデオスコープを使えばこれらの値が確認できる

大まかに言えば、輝度は明るさで、色相はどの色に転がっているかで、彩度は色の濃さです。

これはまぁスキントーン限らずに、画面上の全ての色情報はこの三つの要素から成り立っています。要するに色ってものを数字で表したときにこの三つの値があるわけです。

スキントーンをチェックするときもこの3つの値に注目しましょうってことです。

続いてスキントーンのチェックの仕方です。色んなやり方があるのですが、動画で紹介しているのがマスクを切って確認する方法。手間がかかりますが狙ったところの値を確認できるので一番確実ですね。

 

Premiere Proでマスクを切っている図。ベクトルスコープと波形モニタが並ぶ。

 

マスクを切った方法なら唇等を避けて選択できるのでより正確な確認ができます。一回マスクを切ったらそこだけの値をビデオスコープでチェックすることができます。

まず初めに、

Luma (輝度)は波形モニタをチェック

 

40%から70%がスキントーンのスイートスポット

ビデオスコープの波形モニタをチェックすればLUMA値を確認することができます。カメラやピクチャプロファイルにもよりますが、スキントーンのスイートスポットはIRE値で言うと40%から70%のエリア。

LOG等の特殊なガンマカーブを使った場合はプロファイル毎に適正露出が変わってきます。それはミドルグレイ(露出中間値)がシフトするからなんですが、そこらへんの専門的なことは割愛。

つまりカメラのスイートスポットさえ分かっていれば撮影時の肌の適正露出も導きだせる訳ですね。

分からなかったら、とりあえず40%~70%がセーフティゾーン。

もちろん演出上の理由でこれより明るい値や暗い値にすることもあります。

例えば夜のシーン等です。

例えばこういった夜のシーンは演出上シャドウに落としちゃいます

 

色相と彩度の確認はスキントーンインジゲーターを使おう

続いてHUE(色相)とSATURATION(彩度)の確認はベクトルスコープを表示させて、その中のスキントーンインジゲーターを参照すると便利です。

ベクトルスコープ内のスキントーンインジゲーターを表示させた状態

スキントーンインジゲーターは色相のどの位置に肌色を持っていけば綺麗な肌色になるかの大まかな指標です。

初心者にカラーグレーディングを教えるときにこのスキントーンインジゲーターの機能を教えると感激します!

Davinci Resolveを使えばベクトルスコープ内のスキントーンインジゲーターを表示させることができるので便利。

このベクトルスコープでは色相がどこに転がっているかだけではなく、その彩度まで確認することができます。

人種によるスキントーンの違い

ここで忘れてはならないのが、人種(ethnicity)によるスキントーンの違い。

スキントーンインジゲーターは大まかな指標なのでそこにぴったりのせれば完璧な肌色になるとは限らない。

言ってしまえば、白人主義の元にこれは設計されているので白人のスキントーンに合わせてある・・・

Racist(人種差別)な発言をしたいわけではなく、単純に肌の質によって適正なスキントーンが存在することも忘れてはならないという事実です。

我々人間は肌の色が違えど同じ色の血が流れています。なので、スキントーンはおおまかにほぼ同じところに転がっています。

とはいえすべての肌が同じわけではありませんので肌色によっての綺麗な見え方には肌質によって傾向があります。

アジア人はスキントーンインジゲーターの左側に落ちる傾向

アジア人(動画内ではゴールドスキンと言われている)の色相は完璧にはスキントーンに乗せないほうがいい場合があります。マゼンタが強くなりすぎちゃうんですよね。お酒でも飲んだのかって感じになっちゃいます。なので、ちょっとイェロー側に振ったほうが自然に。

とはいえ、アジア人はあらゆる人種の中でも肌の焼け具合が人さまざまなので一概には言えないということを理解してほしい。

湘南のサーファーと北国育ちは絶対に違う(笑)

白人はスキントーンインジゲーターにドンピシャ

続いて、白人はスキントーンインジゲーターの上にがっつりハメた方が決まります。我々がマイノリティであるのが悔やまれますね。

ジェンダー、セクシュアリティ、人種マイノリティのAwarenessが世界でかなり高くなっている昨今、ちょっと時代錯誤な仕様な気がしなくもないが。

 

黒人は右側に落ちる傾向

ダークスキンは逆にレッドに振ったほうがイキイキと活力があるように見えますね。茶色にはレッドが少し混じっているのが理由として挙げれます。

 

色相だけでなく彩度も人種によってさまざま

色相だけはなく彩度もスイートスポットが違います。

濃さの違いを薄い順に並べました。

白人:20%~30%

白人さんは20~30%のレンジですね。それもそのはず、完全な白だったら色はありませんよね?0%です。でも少なからず人にはトーン(色)が存在します。なので、pale(淡い)な人であればあるほど色は少ないはずです。逆に白人でも日焼けをしている人は濃いです。

黒人:25-45%

黒人はもう少し数値が上がります。白と同様、完全な黒だったら色ないはずですが私たちの肌はグレイスケールではありません。

私たちが黒人と呼んでいるのは全くもって黒ではなく、どちらかというと赤みがかかった茶色です。確かに暗めのトーンの為、反射率が他の人種より落ちるので照明条件が悪い中では一番黒くなるのですが、照明をちゃんと当ててあげるとかなりの色があることに気づきます。

黒人のライティングはそれだけで別のテクニックが必要になると言われるくらいなので撮影監督としては腕が鳴りますね。個人的に黒人の肌の反射がかなりかっこよくて好きです。

ちなみに中東系の方々もここのレンジに属しているでしょう。

アジア人:35-50%

最後にアジア人はもっとも濃いです。

カラーグレーディングにおいて正直一番難しいのはアジア人かなと思っています。撮影もそうですね(難しいが故に手抜きにもなりやすい)。

というのも、アジア人と一口にいってもかなり差があるんですよ・・・

まず、色相の難しさがあります。赤かぶりが一番気になる人種なんです。しかもカメラによってはこれが取り除きにくい・・・照明条件によっては諦める場合も多々あります。

そのあとに彩度の問題ですね。色の濃さの調整が難しいんですよね。黄色すぎると思ったら今度は白すぎるとか。

数値ではなかなか語れない部分がアジア人にはあるので、まあそれも面白いところではあるんですが。

ちなみに撮影的に言っても、アジア人は彫が浅いので一番ライティングのしがいがないです(笑)。影の作りようがないのでフラットなライティングになりがちなんですよねぇ・・・

バリエーションを作るのが難しいから色々工夫のしがいはあるんですが。

復習実践:実際にスキントーンをいじってみる

動画内ではDavinci Resolve、Premiere Pro、Final Cut Pro Xの三つを使い、各ソフトでの同じやり方を説明していましたが、ここではDavinci Resolveでの流れをちょこっとだけ。

他ソフトの実際のやり方まで確認したい方は動画をみてやってください。やっていることは全ソフト一緒です。

ぱっと見赤いかな。
マスクを切ってあげる(Davinci ResolveではWindow)
色相vs色相カーブでスキントーンをスキントーンインジゲーターに合わせる

まとめ:

いかがでしたでしょう。以上のことを踏まえてスキントーンに臨むと見える景色が全然違うと思います。

結局、何ごとも実際にやってみることが大事ですね。

 

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